特定非営利活動法人子育て支援プランニング

大阪府公募事業を終えて  
  
背景  
1.私たちは、4年前より民間保育所を始め、現在はチャイルドスペースを運営しています。ゼロ歳時から年齢を制限しないで子どもを教育しています。いままでに、一人親家庭の子どもを、幼児15、小学年生5人、学童土曜コース6人が施設を利用しました。その中で児童の迎えを午後6時までにできない保護者から送迎の要望がありました。  
2.寝屋川市では、教育委員会のもと社会教育部が、30年前から児童福祉法に定める留守家庭児童会を始めて、平成13年に市内小学校全26校に配置されました。各小学校の児童数は減少していますが、一人親家庭は増加して、定員50名を満たし寝屋川市で1300人が入会、さらに待機状態もうかがえます。  
3.社会教育指導員は、午前10時から18時の定時ですが、一人親家庭児童の延長等の対応に苦慮しています。また小学校は、留守家庭児童会に校舎の一部を解放していますので、閉門を遅らさざるをえません。  
   
目的  
一人親家庭の以下の課題解決に対応するために、専門分野をもつ企業・NPOがサポートをする事業をする。  

課題 
寝屋川市で一人親家庭(留守家庭児童会)支援が求められています  
留守家庭学童会終了後(午後18時30分以降)の安全な預かり施設を確保したい  
一人親家庭の保護者が留守家庭児童会の定時に間に合わないことがある。  
一人親家庭の保護者が、正社員として就労して家計の安定をはかりたい。  
留守家庭児童会の指導員が、定時後に居残って就労している。  
留守家庭児童会に延長のため小学校の閉門が遅くなる。  
   
事業報告  
(概要)  
当法人は、年齢制限の無い幼児教育施設を運営します。地域の未就学児童、一人親家庭の子どもを対象に、子どもの健全な育成と保護者の経済的な余裕をめざして計画されました。申請時は“移送”ということばを使いましたが、実施後においては“送迎”という表現をつかいました。その4つ送迎コースは、  
1.駅送迎コース:小学校を巡回して、子どもを市立産業会館まで送迎支援します。  
2.チャイルドスペースコース:小学校を巡回して、子どもをチャイルドスペースまで  
3.徒歩又は車両で送迎して、待機時間に学童保育をします。  
4.自宅送迎コース:小学校を巡回して、子どもを自宅まで徒歩又は車両で送迎します。  
5.土曜コース:土曜日の休日学童及び、未就学児童の保育をします。  

(工夫したこと) 
当法人は、協動を主眼においてコミュニティービジネスを展開しました。以下に行政、各種団体、企業、ボランティア等への働きかけを述べます。  

1.寝屋川市社会教育部  
寝屋川市の留守家庭児童会は、26クラブに市職員を配置しています。、保護者が門限の午後6時に間に合わないときは、職員が、残業になります。また小学校の閉門にも影響しています。そこで、今回のCB事業により正常化が期待できます。  
2.寝屋川市 子ども課  
ファミリーサポート事業主体です。この活動は、子育ての相互扶助が目的ですので当法人との協働により、家庭内だけでなく、快適な子育て環境のある施設との連携で、より活性化が期待できます。  
3.寝屋川市学童保育連絡協議会  
現在、留守家庭児童会では、生活保護世帯をはじめいくつかの条件で減免措置がとられています。  
全国に一人親家庭の平均収入は、約260怏~との報告があります。今回提案する送迎サポートを利用すれば、正社員の就労ができて家計収入の増加、安定が期待できます。  
4.寝屋川母子寡婦福祉会  
様々な理由で、母子寡婦の環境におかれています。その経済的基盤はパート就労もしくは、内職とい不安定なものです。そこで今回の事業に参加することにより収入の増加が期待できます。  
5.NALC 寝屋川かづきの会  
当NPO法人は、昨年からシニアボランティアと協動しています。小学生は、低学年・高学年、  
時間割、クラブ活動等様々な帰宅時間があります。この時間にマッチングできるシニアボラン  
ティアにお願いします。各団体は、子育て支援に、シニアボランティアの活動機会の提供が期待できます。  
6.寝屋川市シルバー人材センター  
寝屋川市において現在、人材センターでは約1400人が就職待機状態です。今回の送迎の  
スタッフは、年金受給者及び高齢者の労働条件に見合い、社会参加の希望が実現します。  
7.有限会社エイ・エス・エス  
この送迎車両の管理業務を行う事により、高齢者の労働機会(場所) を雇用創出もあわせて実現できます。午後5時?午後7時の約2時間の送迎コースを運転代行します。代行運転は、年金受給者及び高齢者の求める労働条件であり希望者が多数見まれます。当法人は、運行業務の専門性を学び、自主運営のノウハウをつくります。  

(事業のスケジュール)  
平成15年8月説明会の実施 
寝屋川市学童保育連絡会 ・寝屋川市商工課・寝屋川市社会教育課 ・寝屋川市地域福祉課 ・こども課 ・社会福祉協議会 
事業説明会の実施  
事前アンケートの依頼1400名  
市立産業会館待機場所の使用許可依頼  
  

「地域の子どもを見守る、やさしいまちづくり」  
1.送迎を必要とする需要は、非常に少なかったといえます。しかし従来の事業の付加価値を試すことはできました。  
熊取での小学生の失踪事件を中心にいたるところで、子どもは危険にさらされています。  
利用者(写真1)には、子どもが、送迎により安心して下校ができると保護者に感謝されています。  
2.今回の事業プランは、大阪府下はもちろん全国に展開できるモデルです。  
3.事業において、送迎バスの維持費はもとより、人件費の捻出になるのですが、昼間の2時間程度であれば、  
高齢者、母子寡婦、ボランティア等の協力により可能です。以下は自己資金を含めた資金調達の内容です。   
 

4..一人親家庭にあるさまざまな問題を解決していくことで、新たな雇用を生みます。一方事業のコストに見合う需要が少ないようです。その理由として、受益者が送迎の便利さを理解しても、行政の負担を身近に感じていません。  
5.寝屋川市の留守家庭児童会は、公立で運営され自己負担8000円ですが、職員の財源負担は市民にあります。  
6.介護事業の場合は、雇用保険制度により本人負担は1割ですが、市民が介護保険をかけています。  
7.社会福祉協議会の運営するボランティアにいたっては無償ですが。その財源は行政の補助金、共同募金の配分になりす。  
8.保育は、公立であれば所得水準にあわせた保育料を徴収していますが、財政負担は本人負担の5倍近くになります。  
9.行政の行なう事業は、市民に、財政支出を公開して、行政はコスト・パフォーマンスの意識をとりいれ、事業執行においは、民間・NPO等への委託、委譲をすることでコミュニティビジネスが活性していくと思います。  

課題  

1.平成15年10月より、事業をはじめて、協動している団体は、今回事業に興味をもって取り組みました。  
寝屋川市の留守家庭児童会の開所時間が2年前より、午後6時から午後6時30分に延長されて、ほとんどの保護者はお迎えに間に合う状況になっています。  

2.送迎バスは、事業時間は、5時から7時を中心に運行しましたが、保護者のお迎えの時間は6時10分前後に集中しているので、小学校を巡回するには、バスの運転手雇用、車両の維持に多大な経費がかかります。  

3.保護者の負担額は、月極で一人3000円で設定したが、兄弟の利用の場合は6000円と高額になるので、3000円に変更したました。  

問題解決の方策  
1.児童会には、公立と自主が共存しているところがあり、そこでは保護者の時間の制約、経済基の確立の問題を解消する事業ニーズを検討していきます  
2.学校の週休2日にともない留守家庭児童会は、保護者が自主運営しているので、それにたずさわる  
3.保護者の時間の制約、経済基盤の確立の問題を解消する事業ニーズを検討します。  
4.当法人は、土曜日のカリキュラムを編成して土曜学童の集客増をねらいます。  
5.当法人は、立地を活かして、隣接市地域の学童を取り込んでいきます。  
   
コミュニティビジネスについて思うこと  

1.“「有償、無償」が事業の継続のカギ”  
無償は、裕福な人(法人)が社会的弱者をヘルプするという意味合いをもちます。法人の立場では、人的、時間的な関わりができないので助成金で代用しています。では一人の社会人がボランティアをしようと考えたとき、人件費をゼロとしても、事務所経費、交通費の負担は、継続的な活動の足かせになります。一方、有償の活動は、参加者が受益を金銭に換えサービスを享受しているというドライな関係にあります。そこで、需要と供給、コストと効率のビジネス要素のギヤがかみ合い、事業が継続すると思います。  

2.“事業の発想はOPEN”  
先駆的な企画は、組織間をオープンにしなければなりません。同類のグループとは別に、シニアスタッフが共同参画しないと実現できません。ターゲットをオープンにすることも忘れてはいけません。健常者と障害者の垣根をとっていくことも大事な取り組みです。  

3.“タイム イズ マネー”  
実業社会における、事業化について考える場合、コストと効率、採算を重視しますが、コニュティビジネスにとっては、必ずしもそうではないようです。  
私たちが、民間保育所をはじめて4年の歳月がたち、NPOの法人の認証を受け、2年目になります。この間に一人の子どもの預かりから、保護者との懇談会、子育て相談を地道にやりながら現在では一日、約20名の利用にいたりました。ここで申し上げるタイムは、社会的信用を得て、コニュニティーへの参加の壁を乗り越える時間に他なりません。戦後、社会福祉法人が、法律のなかで活動、運営されてきた歴史をみても同じことがいえると思います。有償活動、NPO活動の歴史をみると、介護事業が先行しています、そして10年、現在の事業活動がなされています。  

4.“市民ニーズと先導的事業”  
大阪府が、コニュニティー事業に着手したのは2年目です、商工労働部に始まり、テーマ型の募集が追加されました。当法人が申請した「一人親家庭サポート事業」のテーマの中には、様々な問題をかかえています。「母子寡婦家庭グループ」「シングマザーグループ」「子育て支援グループ」とそれぞれの課題解決に日々がんばっています。今こそ、市民が困っている事「ニーズ」を汲み取り事業化していく必要があります。  
 
 

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